メランコリアは憂鬱質をテーマに描かれているのは間違いない。憂鬱質はサトゥルヌス=土星と結びついている。
2001年宇宙の旅(小説版)では月で発見された物体TMA-1(Tycho Magnetic Anomaの信号の発信先が土星となっている。その発信源を確かめるためにディスカバリー号は土星へと向かう。
メランコリアは土星(土)から天上へと垂直方向の動きがある。そこに地球から土星への水平方向の動きを加えたものがこのnumber book だ。
メランコリアと2001を結びつける鍵は土星と門だ。しかし黒須からの依頼が無ければこのプロジェクトはなかったであろう。我々が行なっていた行く先のないworkが外部の要請によって急激に具現したのは何とも皮肉なものだ。
メランコリアという絵画自体が一つの門と言えるだろう。
Numberbookのオブジェは縦横比率がモノリスと同じく4:9になっている。
そしてモノリス自体は門であり、メランコリア、デューラーという門が重なったものがnumberbookである。